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新LP鑑定法

新LP鑑定法


オリジナル盤
この言葉は、多くのレコード収集家・そしてオーディオファイルには麻薬のような言葉である。
レコードジャンキーたちは、オリジナル盤を求めて日夜奔走しているといってもいいだろう。

さて、
オリジナル盤とはなにか?
いろいろと調べてみたが、はっきりとした定義はないようだ。
当店では、オリジナル生産国の初発売時・あるいはそれとほとんど近い時にプレスされたもの(盤のレーベルの模様が初発売時と同仕様のもの)を”オリジナル盤”とする。
人によっては、ジャケットの仕様や、盤の厚み(フラット盤かどうか)も判定基準とすることもあるが、いろいろと調べていくうちに、どのジャケットの仕様が一番古いのか不明であったり、一般に「このジャケットの仕様が古い」という説が、外国では一概には正しいとはいえないということがわかってきたからだ。また、ジャケットが古い仕様でも、中に入っているLP本体が後のもの、その逆も結構あることがわかったからだ。

オリジナル盤は本当に音がいいのか?
よく、「オリジナル盤は音が良い」と言われる。
私も仕事柄、同じLPでオリジナル盤と第二版以降のLPを聴き比べることがあるが、確かにオリジナル盤のほうが音が良い、と感じることが多い。(決して「必ず・絶対」ということではない!)

さて、「音が良い」とはどのようなことを言うのか?

たぶん、オリジナル盤と第二版以降のLPの周波数特性を計ってみても、結果は同じだと思うが、ほとんどの場合、オリジナルのほうがちょっと音楽にうるさい人なら、「音楽がなまなましく聴こえる」と感じるであろう。

さて、ここでは、レコード会社ごとに、レーベル仕様(デザイン)の変遷を巡ってみたい。(この原稿の作成にあたっては、何冊かの書籍や、WEBページを参考にしたが、もしかしたら、誤った情報もあるかもしれない。もし、それらを見つけた方がいらっしゃったら、ご指摘いただければ幸いです。

(ベーレンプラッテ店主 金子学)


● ドイツ・グラモフォン(DGG)編

● イギリスDECCA編

● Columbia&EMI編

● 独アルヒーフ編

● 東独ETERNA(ステレオ)編

● 蘭PHILIPS編




◆ドイツ・グラモフォン(DGG)編◆

モノラル時代

モノラル時代のDGGのセンターレーベルのデザインは、大きく分けて二つに分けられる。「LP33」と「チューリップ」である。

A LP33レーベル

 LPのごく初期、つまりLPレコードとSPレコードが同時発売されていた頃のレーベルと思われる。
センターレーベルの中心部に金色で「LP33」と印刷されているレーベルだ。(写真1)


(写真1)


 たぶん、SP用の機器でLPレコードを再生してしまって、LPの音溝を台無しにしてしまうことを防ぐために、「このレコードは、LPである!」ということを強調し、注意を喚起するためのものと思われる。このレーベルは、LP登場直後ものに限定されているため、非常に珍しい。(また、ジャケット装丁もほとんどが、丁寧に糸で縫われたものである。)

B チューリップレーベル

 1950年代中盤にあった「LP33レーベル」も、50年代も終盤になると、LPの普及に伴い廃止され、クラシックファンにお馴染みの「チューリップレーベル」(Tレーベル)になってくる。(写真2)


(写真2)


 モノラル時代のTレーベルは、大きく分けて、二つのタイプに分けられる。

 その見分け方は、レーベル中心部のセンタースピンドル右にある「33」の数字の周囲が、四角形であるか、逆三角形であるかで判別する。(写真3と4)


(写真3)


(写真4)


 プレス時期としては、33の周囲が四角の方が初期のようである。

 この両者の違いは、私にはまだちょっとわからない。(EMTの930や927のイコライザーカーブの切り替えスイッチには、これと同じマークのポジションがあるが、不勉強ものの私には不明。わかる人がおりましたら、ご一報を!)

 なお、あまり知られてはいないが、DGGの1960年代中盤までのステレオ録音には、モノラルカッティングのLPが存在する。これらを聴くと、ステレオ盤にはない、分厚い音像から新たな発見をすることがある。もし、機会があったら、ぜひともトライしてほしい。

ステレオ時代

 ステレオ時代のレーベル遍歴もかなり複雑だ。
 ステレオ期のセンターレーベルのデザインは大別して大きく2つに分けられる。チューリップレーベル(写真5)とブルーラインベーベル(写真6)である。


(写真5)


 モノラル期からあるTレーベルは、レーベルの外周部が白と青のチューリッで囲まれたもの、BLレーベルとは、チューリップの代わりに青の二重線が印刷されたものである。


(写真6)


チューリップレーベル

 TレーベルのステレオLPはさらに2つのグループに分けられる。一番古いのは、レーベル外周のチューリップの内側の「著作権に関する注意」がALLE HERSTELLERから始まるドイツ語の文章になっている。(写真7)


(写真7)


もうすこし後の盤では、そこがMADE IN GERMANYから始まっている。(写真8)


(写真8)

 ジャケットを見てみると、TLレーベルの古い盤(ALLE)のほとんどは表面上部のDG独特の黄色い部分(額縁)の下部の「STEREO」の部分が赤く塗りつぶされている。これを、マニアは「赤ステレオ」と呼んでいる。
 また、DECCAなど同じように、1960年代の中ごろまでは、ジャケット裏の右下の部分にジャケットの印刷年月が小さく印刷されている。
 さて、この新旧のTレーベルのプレス時期の件であるが、かなり状況は複雑だ。
 レコード番号でいえば、138で始まる6桁のLPには、すべて写真7のような古いレーベルが存在するが、139で始まる後の時期のリリースのものでは、写真8の後期のレーベルしかないものもある。(それどころか、このあと紹介する、BLレーベルのみしか見かけないものも存在する。)

 このあたりは、公式な見解がなくすべて経験則なのでそのつもりで見てほしい。 また、ジャケットについても前述の「赤ステレオ」ジャケットに入っているLPのすべてが古いプレスとは限らないので、マニアは要注意だ。

ブルーラインレーベル

 1968年頃からプレスされたLPはすべてこのレーベルデザインとなる。(番号でいえば、139始まる6桁のLP、2530や2531で始まる7桁のもののすべて。写真6)


(写真6)


 この頃のLPはカラヤン始め、ドイツやオーストリアを中心とする巨匠たちの名演・名録音揃いなので、オーディアファイルであれば、数枚いや数十枚単位のコレクションをお持ちの方も追いに違いない。

 実は、このBLレーベルも、小さな違いに注意すると数種類のタイプ分けることができるが、今回は省略。

 やがて、時代はデジタル録音の時代になってくる。DGGも基本的にはBLレーベルのデザインを踏襲するが、そのなかに「DEGITAL RECORDING」のロゴを加えた図案を採用してくる。(レコード番号でいえば、2532で始まる7桁、あるいは、4から始まる6桁。ちなみに、4から始まる6桁番号のあとのハイフンの後の数字は、メディアの種類を表している。1はLP、2はCD、4はカセット。)


◆英DECCA編◆

モノラル時代

 イギリスの名門レーベルDECCA社では,モノラルLPは1950年から1969年まで生産された。これ以降はステレオLPのみのプレスとなっている。
 DECCAのモノラル期のレーベルは,大きく分けて2つのパターンに分けられる。
 それぞれは,「オレンジ&ゴールド」と「オレンジ&シルバー」と呼ばれている。

A オレンジ&ゴールドレーベル

 レコード番号で言うと,すべてのLXT2000番台とLXT5118までの5000番台となる。そのアルバムのセンターレーベルがオレンジ色に金文字が印刷されていれば,それがオリジナル盤である。いわゆる「オレンジ&ゴールドレーベル」だ。(写真1)


(写真1)


 このレーベルのほとんどのLPはオリジナルのモノラル録音である。父クライバー,クナッパーツブッシュ,そしてフルトヴェングラーらの名演が目白押しだ。録音も素晴らしく,特に楽友協会でのウィーン・フィルの名盤は,今聴いても,決して輝きを失うことはない。

B オレンジ&シルバーレーベル

 LXT5119以降のレコードは,すべて銀色の文字になる。これが,「オレンジ&シルバーレーベル」である。
 この時期のLPには,ステレオ録音のモノラルカッティングも多いが,これを侮ることなかれ。ステレオ録音であっても,モノラル再生用にマスタリングされた名盤は,ステレオとはまた違った魅力を放っている。(写真2)


(写真2)


 なお,このモノラル時期のLPのレーベルは細かく見ると,デザイン違いのほかに,レーベルの内側や外側に溝があるものがあり,そのパターンも数種ある。これを,プレス時期によって細分した資料も見かける。しかし私には,確証がもてない部分も多く,今後も検証が必要であるので,今回は紹介を見送ることにする。

ステレオ時代

 DECCAのステレオLPのセンターレーベルのデザインは,年代別に4つのグループに分けることができる。それぞれをオーディオファイルはED1,ED2,ED3,ED4と呼んでいる。また,それら中でも,ED1からED3までを「ラージ・レーベル」(またはワイド・バンド・写真3),ED4を「スモール・レーベル」(写真4)と大別している。


(写真3)


(写真4)


ラージ・レーベルは,読んでその字のごとく,スモール・レーベルよりもセンターレーベルの大きさが,ひとまわり大きい。また,レーベル中にデザインされている銀色の帯(黒色で「FULL FREQUENCY」と書かれている)の幅が13ミリメートルあり,ED4よりかなり広い。そのため,「ワイド・バンド」とも呼ばれている。

 それで済めば,話は簡単であるが,そうは問屋が卸さないのだ。実は,「ラージ・レーベル」だけでも,3種のヴァリエーションが存在する。

 もっとも古いタイプがED1と呼ばれるタイプだ。ラージ・レーベルの外周から約1センチのところに溝(GROOVE)があり,レーベル外周(時計でいうと10時の辺り)に「ORGINAL RECORDING BY DECCA」と印刷されている。(写真5)


(写真5)


このレーベルが,DECCAのステレオレコードの中でも,もっともプレスの時期が早く,オーディオファイルたちの憧れの的である。(このED1より前に,ごく少数ではあるが,レーベルデザインはED1と全く同じで,レーベルの外側の溝が糸のように細いものがある,これをED0,または「パンケーキレーベル」と呼ぶ。)

 続くED2はレーベルデザインについてはED1とほとんど同じであるが,10時の位置が「MADE IN ENGLAND」(写真6)となっている。


(写真6)


ED3はED2 におけるセンターレーベル外周部の溝のないものだ。(写真7)


(写真7)


DECCAのステレオLPでは,ED1またはED2が存在するレコードは
SXL2000番台すべて
SXL6001から6368

またED3は,
SXL6369から6448まで存在する。(ただし,SXL6435と6447はED4がオリジナル)

それ以降の番号はED4がオリジナルである。

 また,デジタル録音のレーベルや、1980年代後半に閉鎖されたイギリスの工場の代わりとしてDECCAのLPがプレスされたオランダ工場でのレーベルも参考までに掲載しておく。(写真8、9)


(写真8)


(写真9)


◆Columbia&EMI編◆

英コロムビア

 コロムビア(Columbia)社のレコードで、最もオーディオファイルに人気があるのは、オットー・クレンペラーやアンドレ・クリュイタンス、ダヴィッド・オイストラフそしてレオニード・コーガンなどの名録音で非常に有名な、SAX(サックス)シリーズである。特に、スカイブルーの地にシルバーで文字が印刷され、格子模様が全体に入り、ラベルの全周を広い帯で囲んでいる「ブルー&シルバーレーベル(写真1)」は名盤のオンパレードである。


(写真1)


 SAX2252から2539(ただし2526、2532から2534、2537の5枚は除く)までは、このレーベルデザインがオリジナルである。

 そして先程の5枚とSAX2540以降のオリジナルレーベルデザインは、「ハーフ・ムーン(あるいはセミサークル)」と呼ばれるものである(写真2)。このデザインは、後述のEMI(HMV)のレイアウトに似ているが、レーベルのどこかに「Columbia」の文字が入っているため、簡単に見分けが付く。


(写真2)


 後期のレーベルは、EMIの「スタンプニッパー」とほぼ同じであるが、ニッパー犬の代わりに音符が印刷されている。(写真3)


(写真3)


 このレーベルの音質上の特色は、デッカの鮮烈なサウンドに比べ、聴く者を包み込むような音場感豊かな上品なサウンドといってよい。

英EMI(HMV)

蓄音機のラッパに耳を傾け、熱心に(?)音楽鑑賞をしている名犬「ニッパー」君で有名なEMI(HMV)にも、多くのセンターレーベルのヴァリエーションが存在する。
 最も初期のレーベルは、白地に円形のラベルで蓄音機とニッパー君をあしらい、その下にスピンドル孔を横切る「STEREOPHONIC」の文字があり、金色で縁取りがされているデザインである。これを、私たちは、「ホワイト&ゴールド・ニッパー」と呼ぶ(写真4)。レコード番号で言えば、ASD251から575まであたりのLPはこのレーベルが、オリジナルである。


(写真4)


 これ以降は、基本的には、赤の地に上半分の半円の中に蓄音機とニッパー君の絵が入り、半円の上部は「HIS MASTER’S VOICE」のロゴが印刷されたデザインになる。これを、「半円(セミサークル)ニッパー」と呼ぶ(写真5)。番号では、ASDの576あたりから2470までは、オリジナルであると考えられている。


(写真5)


 今まで紹介した、DECCAやColumbiaも名演・名録音のオンパレードであったが、HMVもそれに勝るとも劣らない名盤がカタログを埋め尽くしている。中でも、シューリヒトのブルックナー、ケンペとバルビローリの一連の録音、そして、デュ・プレの名盤は、オーディオファイル・音楽ファンの憧れの的である。

 特にASD429のモーツァルトとバッハのヴァイオリン協奏曲集(ジョコンダ・デ・ヴィートのヴァイオリン、ラファエル・クーベリックの指揮)はもしかしたら、クラシック音楽のすべてのLPの中でも、もっとも入手の難しいLPのひとつかもしれない。(事実、私は、このLPについては、いまだかつて見たことも、聞いたこともないのだ。)
 これ以降は、スタンプ(切手)ニッパーと呼ばれるレーベルデザインになる。これは、ニッパー君の部分が、四角い縁取りで囲まれ、ちょうど切手(スタンプ)のように見えるためである。これにも3つのヴァリエーションがある。ニッパー君の絵が、カラーかモノクロかの違いである。番号で見ると、ASD2470あたりから2750あたりまではカラー・ニッパー(写真6)がオリジナルで、これ以降は、モノクロのニッパーが初版ということになるらしい。(写真7)


(写真6)


(写真7)


 また、ASD3800番台以降は再度カラースタンプとなるが、前者とは違い、レーベルの外周に白い縁取りがある。(写真8)。


(写真8)


 そして、最終期のレーベル(ASD4000番台以降)は「新ニッパー」といわれる(写真9)デザインとなる。


(写真9)


この、ASDシリーズの半円ニッパーとスタンプ(カラー、モノクロ両方とも)ニッパーのLPは盤自体のクオリティがとても高く、ばらつきも少なく、優秀なプレス技術といえる。


◆独アルヒーフ編◆

 アルヒーフ(ARCHIV)レーベルは、ドイツグラモフォンの社内に置かれた音楽史研究部門として1947年に立ち上げられた。ヴァルヒャ、リステンパルト、レーマンらによるバッハ作品の録音より開始され、その後オリジナル楽器復興として重要な、ヴェンツィンガーとバーゼル・スコラ・カントールムによる演奏や、決定的な名盤になった、カール・リヒターの「マタイ受難曲」などを録音。1980年頃からは、ピノック、ガーディナー、ゲーベルらと契約を結び、古楽復興の重要なレーベルとなってきた。

モノラル時代

 アルヒーフレーベルのモノラル時代のレーベルは、写真1のように、銀色のベースにレーベルの周囲に二本の青色の線が印刷されたものである。これは、一般に「ブルーラインレーベル」と呼ばれている。
 そして、このモノラルレーベルの中でも特に古いものは、スピンドル孔右側の青色の「33」の数字が、長方形で囲まれたもので、後期のレーベルは、それが逆三角形となる。(写真1は後期レーベル)
 この時期の名盤としては、イタリアのチェロの名手、エンリコ・マイナルディが演奏した、バッハの「無伴奏チェロ組曲」(1954-55年録音)があげられる。
 また、これレーベルの特色として、スピンドル孔の左側に録音の年月日(ドイツ語でDATUM)が印刷されているところ挙げたい。いままで、いろいろとレーベルを見てきたが、録音年月日が印刷されているのは、(多分)このレーベルのみだ。さすが、ARCHIV(ドイツ語で、公文書・古文書などの意味)レーベルといえよう。


(写真1)


ステレオ時代
 アルヒーフのステレオレーベルは、モノラルと同じく、「ブラーライン」から始まる。そのなかでも、初期のステレオレーベルは、レーベルに向かって時計の十二時の位置に、「STEREO」の表記がみられる。(写真2)


(写真2)


 その次の世代のレーベルは、写真2とほとんど同じではあるが、十二時の位置の「STEREO」の表記がなくなる。(写真3)
 この頃のアルヒーフレーベルの名盤としてはカール・リヒターが残した数多くのバッハの名作を中心とした名録音を上げることができる。先ほどの「マタイ」そして「ヨハネ」、数多くのカンタータそして、管弦楽組曲などの器楽曲はいまでも、バッハ演奏の模範として多くのファンを魅了している。


(写真3)


 さて、このレーベルデザインまでは、録音年月日がレーベルに表記されているが、なぜか、それがなくなってしまう。また、周囲のブルーラインもちょっと変更されている(写真4)


(写真4)


 次に来るのが、当店では「シルバーレーベル」と呼んでいるデザインだ。これは、非常にシンプルで、銀色(初期に比べて、つやがなくなっている)のベースに曲目や演奏家を印刷したものとなっている。(写真5)もちろん、録音データも印刷されていない。


(写真5)


 最後は、「デジタル録音」時代のものである。(写真6)
 この頃になると、レーベル周りのブルーラインは復活していて、「DEGITAL」の文字が目立つデザインなってくる。


(写真6)



◆東独ETERNA(ステレオ)編◆

 ベルリンの壁開放(1989)以前の東ドイツのレコードレーベルは、国営のETERNAのみであった。今回は、紙面の関係でステレオ時代のレーベルの変遷について書いてみたい。

 エテルナ最初期のステレオレーベルは写真7のようにレーベルの上の三分の一が白、のこりの三分の二がブルーのレーベルで、その白部分にETERNAとSTEREOのロゴマークが印刷されたものである。
 このレーベルはレコード番号でいえば、825で始まるごく一部の盤のみで見られ、レコードの盤質もこの後にプレスされたものより優秀である。一説には、このレーベルの盤は旧西ドイツでプレスされたという。このレーベルは、「扇形」あるいは「V字」レーベルと言われている。


(写真7)


 次の世代のレーベルは、黒のベースに、ETERNAのロゴが印刷されたもので、一般に「ブラックレーベル」と呼ばれている。このレーベルは80年代頃まで続き、エテルナの名盤として代表的なケンペやズスケ四重奏団などの名録音が目白押しだ。(写真8)


(写真8)


 その後のレーベルデザインは、黒地にETERNA EDITIONのロゴが銀色で印刷されたものである。(写真9)これを私たちは「エディション・レーベル」と呼んでいる。この後は、青地にETERNAやEDITIONのロゴが印刷されたものや、DEGITL表記のものなどがあるが、残念ながらちょっとまだ整理がついてない。(写真10・11・12)


(写真9)


(写真10)


(写真11)


(写真12)



◆蘭PHILIPS編◆

 1891年、社員僅か20人で、電球の生産からスタートしたオランダの家電メーカー・PHLIPIS社が1950年にレコードレーベルを立ち上げた。これが、アムステルダム・コンセルヘボウ管弦楽団などの名録音などで名門レーベルとして知られるフィリップスレーベルである。

モノラル時代

 フィリップスのモノラル時代初期のレーベルは、写真1のように、あずき色ベースにレーベルの上部に銀色で「Minigroove」(ミニグルーヴ)文字と「PHILIPS」社のロゴがアレンジされたデザインものである。これを我々は、「ミニグルーヴ・レーベル」と呼んでいる。この時代の名盤としては、メンゲルベルクとコンセルトヘボウ管弦楽団の「マタイ受難曲」をはじめとする歴史的名演や、クララ・ハスキルの演奏などがあげられる。


(写真1)


 その後のレーベルには、この「ミニグルーヴ」のロゴは無くなり、「PHILIPS」のみとなる。(写真2)また、レーベル自体の地の色も、あずき色から赤色に変更されていく。(写真3)


(写真2)


(写真3)


ステレオ時代

 1957年5月27日、フィリップス社は、ベイヌムの指揮、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏で初のステレオ録音を行う。(ドビュッシーの「海」ほか)
 さて、この初期のステレオ時代のレーベルのレコードは非常に貴重である。
 レーベルのデザインは、モノラル初期のレーベルと同じくあずき色の地に、「HIFI-STEREO」のパノラマ状のロゴが印刷されたものとなる。これを我々は、「ハイファイ-ステレオ」レーベルと呼んでいる。(写真4)
 このレーベルがオリジナル盤のレコードであるものの有名なものとしては、フェリックス・アーヨが独奏をつとめ、イ・ムジチ合奏団が演奏したヴィヴァルディの「四季」があげられる。もしかしたら、このLPは、カラヤンの「運命&未完成」と並び、もっとも有名なクラシックレコードかもしれない。(写真5)また、この頃アメリカ・コロンビアで録音されたブルーノ・ワルターとコロンビア交響楽団の一連のレコードのヨーロッパでの発売権は同社が所有していたため、これらのLPのヨーロッパ初版は、この「ハイファイ」レーベルということになる。


(写真4)


(写真5)


 このつぎの世代のレーベルは、「ハイファイ」のロゴは消え、「PHILIPS」のロゴのみとなる。このレーベルもいくつかのパターンがある。
 一番古いものは、あずき色の地に「PHILIPS」のロゴが銀色で印刷されたものである。(写真6)これは1960年代から1970年代の初めまで続く。この時期の名盤としては、ハンス・クナッパーツブッシュがバイロイトで指揮した、「パルジファル」のライヴ盤などがある。そして、やがて1970年代をむかえると、このレーベルの地の色は、赤色となる。(写真7)たぶん、このレーベルの時代がPHILIPSの黄金時代といってもよいかもしれない。ベルナルト・ハイティンクをはじめ、名指揮者たちとコンセルトヘボウ管弦楽団や、世界を代表する弦楽合奏団となった、イ・ムジチ合奏団の名盤がひしめき合っているからだ。


(写真6)


(写真7)


 その後、1970年代も後半となると、ロゴの色がこれまでの銀色から白色に変更されたり(写真8)、さらにはLP最終期になると、レーベルが銀色に変更されていった(写真9)。がしかし、世界屈指の名ホール・コンセルトヘボウ(オランダ語でコンサートホールを意味する)の音響を思わせる、ちょっと軽やかでふくらみのある美しい音色は、我々オーディオファイルをこれからも魅了していくことだろう。


(写真8)


(写真9)


デジタル録音時代

 1979年11月、フィリップス社初のデジタル録音が行われる。(コリン・デイヴィス指揮の「展覧会の絵」ほか。ちなみに、同社のCD第一号は、1982年録音のイ・ムジチ合奏団による「四季」。)
 デジタル時代の初期レーベルは、アナログ録音盤と同じ赤地にホワイトロゴであるが(写真10)、後になるとやはりシルバーレーベル移行にしていくことになる。(写真11)


(写真10)


(写真11)


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