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  • 近藤 富 様
  • 投稿日:2023年08月07日

この、イェルク・デームスがオリジナル古楽器を弾いて、古楽器オケであるコレギウム・アウレウムを弾き振りした、モーツァルトのピアノコンチェルトのアルバムは、その珍しさに惹かれて購入した。デームスといえば、シューマンの全ピアノ曲をモダンピアノで弾いた全集が有名だが、モーツァルトの古楽器演奏はどんなものだろうという興味が湧いた。コレギウム・アウレウムは、純粋な古楽器使用ではないようだが、聴いている限り、ちゃんと古楽器の音がしている。
ここでのモーツァルトのピアノコンチェルトの第12番K414と第27番K595は、1975年4月7日に行われた音楽祭での演奏だということが、ジャケットに貼られたシールに書いてあった。古楽器演奏が今のように隆盛になる以前のことである。さて、肝心の演奏である。12番はウィーンでのモーツァルト最初のピアノ協奏曲であるが、その初々しさのようなものが良く表現されている。デームスのフォルテピアノは繊細かつ優美である。弾き振りであるが、オケは単なる伴奏にはなっていない。弦と管のバランスが絶妙である。とにかく聴いていて楽しい。フォルテピアノとオケが深い対話をしている。変わって27番。このウィーン最後のピアノ協奏曲の演奏にも、基本的に12番と同じ事が言えるが、こちらの方がより凛とした感じがある。それは曲の違いによるだろう。何か深い静けさのようなものが漂っている。フォルテピアノとオケの絡み合いはウィーン初期よりも緊密になっているが、デームスはそのあたりを良く表現している。聴いていて身が引き締まる思いだ。
このアルバムの録音は極めて優秀。余計な味付けをせずに、古楽器演奏の質素な美しさを見事に捉えている。臨場感も十分。
2曲の演奏とも、聴いていて楽しいと同時に、どこか悲しい。シューベルトの「モーツァルトの音楽は悲しい」という言葉にぴったりの感じがする。デームスという音楽家の底力のようなものが良く分かる名演奏である。ハルモニア・ムンディも、昔からこんな名盤を出していたのだなと感心した。2年ほど前に買った愛聴盤のひとつである。大事にしたいと思っている。

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