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新LP鑑定法

オリジナル盤
この言葉は、多くのレコード収集家・そしてオーディオファイルには麻薬のような言葉である。
レコードジャンキーたちは、オリジナル盤を求めて日夜奔走しているといってもいいだろう。

さて、
オリジナル盤とはなにか?
いろいろと調べてみたが、はっきりとした定義はないようだ。
当店では、オリジナル生産国の初発売時・あるいはそれとほとんど近い時にプレスされたもの(盤のレーベルの模様が初発売時と同仕様のもの)を”オリジナル盤”とする。
人によっては、ジャケットの仕様や、盤の厚み(フラット盤かどうか)も判定基準とすることもあるが、いろいろと調べていくうちに、どのジャケットの仕様が一番古いのか不明であったり、一般に「このジャケットの仕様が古い」という説が、外国では一概には正しいとはいえないということがわかってきたからだ。また、ジャケットが古い仕様でも、中に入っているLP本体が後のもの、その逆も結構あることがわかったからだ。

オリジナル盤は本当に音がいいのか?
よく、「オリジナル盤は音が良い」と言われる。
私も仕事柄、同じLPでオリジナル盤と第二版以降のLPを聴き比べることがあるが、確かにオリジナル盤のほうが音が良い、と感じることが多い。(決して「必ず・絶対」ということではない!)

さて、「音が良い」とはどのようなことを言うのか?

たぶん、オリジナル盤と第二版以降のLPの周波数特性を計ってみても、結果は同じだと思うが、ほとんどの場合、オリジナルのほうがちょっと音楽にうるさい人なら、「音楽がなまなましく聴こえる」と感じるであろう。

さて、ここでは、レコード会社ごとに、レーベル仕様(デザイン)の変遷を巡ってみたい。(この原稿の作成にあたっては、何冊かの書籍や、WEBページを参考にしたが、もしかしたら、誤った情報もあるかもしれない。もし、それらを見つけた方がいらっしゃったら、ご指摘いただければ幸いです。

(ベーレンプラッテ店主 金子学)
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